【豆知識】にんにくの歴史

ガンの予防や高血圧予防、はては老化対策まで、多種多様な効能があると人気の「にんにく」ですが、今回は豆知識ということで、にんにくの歴史、にんにくと人間との関わり合いについて調べてみたいと思います。

人間とにんにくの出会い

エジプトでのにんにく

にんにくの原産地は中央アジアとされますが、いつごろから人間がにんにくを利用し始めたのかはわかりません。ただ、すでに紀元前3200年にはエジプトで栽培・利用されていた痕跡が残っており、少なくとも5000年以上前に人とにんにくは出会っていたといえるでしょう。このエジプトでは紀元前1300年頃に作られた、あの「ツタンカーメン王」の墓から乾燥にんにく6個が見つかっていることも有名です。

バビロニア王国でのにんにく

近年発掘された粘土板によると、新バビロニア王国のネブカドネザル2世が首都バビロンに作らせた空中庭園では、にんにくの栽培がなされていたそうです。

古代ギリシアのにんにく

また、古代ギリシアのヘロドトスの著作、「歴史」のなかのエジプトに関する部分で、ピラミッドには象形文字で、建設に従事した労働者に配布された大量のにんにく、タマネギ、ラディッシュに関する記録があったと書かれています。そして何らかの理由でにんにくの配給が止まると、ストライキが起きたという記録もあるようです。

数万人の労働者に配るためににんにくを輸入することは難しいと考えられ、この時代からエジプト現地で栽培がされていたであろうことがうかがえます。

歴史を通じて常に健康食だった

エジプトの時代から時は進み、11世紀、中世の時代にアラブ人によって書かれた「健康全書」という本があります。ここでもにんにくの栽培が紹介されています。

この本は北イタリアを中心にラテン語に翻訳されて普及しました。洋の東西を問わず、世界中でにんにくは健康食品として愛され続けてきたのです。

日本の歴史におけるにんにく

日本ににんにくが入ってきたのは、8世紀頃だと言われています。にんにくの滋養強壮効果がつよかったために、仏教の僧侶の間ではニラやネギとともに食が禁じられました。これは逆に言えば、僧侶以外の間では滋養強壮効果を利用されていたと推測できます。実際、江戸時代に薬草を扱った「大和本草」という書物では、悪臭は甚だしいが効能が多いので欠かせないもの、と記述されています。

日本ではもともとノビル類なども含めて、にんにくも「蒜(ひる)」と呼ばれてきました。平安時代に安倍真直、出雲広貞らによって編纂されたとされる日本最古の医書「大同類聚方」には「駿河国でたくさん産する」、「悪寒発熱を伴う症状への処方」などとして蒜が紹介されています。984年に丹波康頼によって編纂され、丹波家に代々伝承された現存する日本最古の医書「医心方」にも、葫(和名:於保比留 おほひる)、蒜(和名:古比留 こひる)として脚気、風邪、虫刺されなど多くの症状に対する処方が示されています。

「にんにく」の語源

日本ではにんにくのことを「蒜」と読んでいたなら、それがいつから「にんにく」と呼ばれるようになったのでしょう。

仏教ではにんにくが禁止されたことは述べましたが、その仏教用語で「忍辱(にんじょく)」というものがあります。「忍辱」は、侮辱や苦しみに耐え忍び心を動かさないことを意味し、「にんにく」を、僧侶たちが隠し忍んで食べたことから、「忍辱」の語を隠語として用いたとされ、この説が有力のようです。

にんにくと健康効果

にんにくは世界各地で古来より健康効果があるとされ、健康食材・薬として扱われてきました。近年、それらの健康効果が迷信ではなく、科学的な根拠があるということが研究によりわかってきました。

とくに近年は米国における「デザイナーフーズ計画」により、にんにくの持つがん予防効果などが明らかになり、大きな注目を集めています。詳しくは以下の記事にまとめました。

にんにくのガン予防効果が世界中から注目!その理由を解説します!

にんにくと黒にんにくの違い

当サイトのタイトルにもなっている「黒にんにく」ですが、これはどういうものでしょうか。この黒にんにくはにんにくと違う植物ではありません。にんにくを特殊な方法により熟成発酵させることにより、見た目が真っ黒になり、味や匂いも変化し、そして栄養成分が大幅にアップするのです。

どれくらいアップするかも含めて以下の記事にまとめましたので、ぜひあわせてご覧ください。

黒にんにくの効果・効能は何?普通の生にんにくとの違いは?驚くべきパワーの秘密を徹底公開!

まとめ

以上、にんにくの発祥や人間とにんにくの関係、現代におけるにんにくの位置づけを簡単にまとめてみました。普段何気なく料理のスパイスとして使うにんにくですが、人間との長い歴史、そして素晴らしい健康効果があることを意識すると、また見る目が変わってくるかもしれませんね。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする